四大監査法人のクライアントを徹底分析してみた

2018年6月時点で上場企業3,797社(※)あるのですが、これらの上場会社の監査を実施している監査法人・会計事務所は128あります。

※独自集計した数値で直近に上場した会社等は含まれていません。

このうち四大監査法人と言われるEY新日本有限責任監査法人・有限責任監査法人トーマツ・有限責任あずさ監査法人・PwCあらた有限責任監査法人が担当する会社は2,631社となっており、全上場企業の69.3%の監査を実施しています。

クライアント数では、有限責任監査法人トーマツが907社でトップとなっています。

続いてEY新日本有限責任監査法人で886社、有限責任あずさ監査法人715社、PwCあらた有限責任監査法人123社となっています。

四大監査法人以外の監査法人・会計事務所が担当している上場会社も1,166社あり、意外と多い印象です。

売上高1兆円超企業

売上高1兆円超の企業の152社のシェアは以下のとおりです。

クライアントの入れ替えを積極的に行ってきたあずさが、トップで55社となっています。

トーマツは他と比べて小さなクライアントが多い印象でしたが、その通りの結果となっています。

あらたは上記のグラフでは少なく見えますが、そもそもクライアント数が他の監査法人に比べて少ない中、1兆円超企業の監査を14社も担当しているのは驚きです。

製造業

製造業を営む上場会社は全体で1,508社あるのですが、そのシェアは以下のとおりです。

単純に社数を見ると新日本が365社でトップとなっており、トーマツが358社でそれに続いています。

ただトーマツはクライアント数が最も多い監査法人で、クライアント構成比でみると製造業の会社は決して多くはなく、製造業に強いとは言えないと思います。

むしろあずさの方がクライアント構成比でみると製造業の会社の監査を実施しており、強みを持っているように思います。

商業

商業(卸売業、小売業)に属する上場会社は全体で696社あり、そのシェアは以下のとおりです。

トーマツが193社と他の監査法人と大きく引き離しています。トーマツは商業の会社に強いといってよいでしょう。

銀行業

銀行業を営む上場会社は90社ありますが、そのシェアは以下のとおりです。

新日本が36社と銀行業を営む上場企業の41%の監査を実施しています。銀行業については、新日本に強みがあるようです。

そもそもクライアントが少ないあらたですが、銀行業を営む上場企業の監査は行っていません。

あらたはクライアント数が少ないこともあり、クライアントの業種に偏りが見られます。銀行業の監査も経験してみたいと思っている人は、注意が必要です。

証券業

証券業を営む上場会社は41社ありますが、そのシェアは以下のとおりです。

トーマツ、新日本、あずさはほぼ横並びとなっています。

あらたは1社のみとなっていますが、一方でその他の監査法人が監査を実施している上場証券会社は16社とかなり多く、驚きです。

電力会社

新電力も含めると上場電力会社は14社ですが、そのシェアは以下のとおりです。

新日本が5社でトップ、続いてトーマツの4社となっています。

あらたの2社はいずれも新電力の会社です。

電鉄会社

上場電鉄会社は25社ありますが、そのシェアは以下のとおりです。

上場電鉄会社ではあずさと新日本が強いですね。

反対にあらたは上場電鉄会社の監査を行っていません。

まとめ

クライアントが多い四大監査法人でも、監査を行っているクライアントにそれぞれ特色がみられます。

公認会計士になって監査してみたい業種の会社があるならば、面接を受ける監査法人を選ぶようにしましょう。

特にあらたはクライアント数が少ないことから、クライアントの業種に偏りが見られます。様々な業種の監査を経験したいと思っている人は、注意が必要です。

 

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