平成30年公認会計士 第Ⅱ回短答式試験の合格発表がありました。
平成30年公認会計士試験第II回短答式試験の合格発表について(公認会計士・監査審査会)
予想通り合格者数が大幅に増加しています。
なお2019年1月18日に公表された平成31年第Ⅰ回試験の結果については、以下の記事で分析しています。

また令和元年(2019年)5月26日実施された公認会計士 第Ⅱ回短答式試験の解答速報については、こちらの記事でまとめています。

試験結果の概要
試験結果の概要は以下のとおりです。
願書提出者数(人) うち欠席者(人) うち短答式試験免除者(人) | 8,793 1,834 1,613 |
答案提出者数(人) | 5,346 |
合格者数(人) | 975 |
合格率(%) | 18.2 |
ボーダーライン(%) | 64 |
合格者数の推移
ここ3年間の短答式試験の合格者数と合格率の推移は以下のとおりです。
ここ数年は12月の第Ⅰ回短答式試験の方が合格者数、合格率ともに高い傾向にあったのですが、今回の第Ⅱ回短答式試験では、合格率は第Ⅰ回短答式試験を上回っています。
また平成29年第Ⅱ回短答式試験と比較すると合格者数で500名の増加、合格率で8.5ポイントの増加と大幅に合格者数、合格率が上昇していることが見てとれます。
H28Ⅰ | H28Ⅱ | H29Ⅰ | H29Ⅱ | H30Ⅰ | H30Ⅱ | |
短答合格者数 | 863人 | 638人 | 1,194人 | 475人 | 1,090人 | 975 |
各年合計 | 1,501人 | 1,669人 | 2,065人 | |||
短答合格率 | 15.8% | 13.5% | 19.7% | 9.7% | 16.6% | 18.2% |
ボーダーライン | 67% | 66% | 71% | 64% | 70% | 64% |
また第Ⅰ回短答式試験と第Ⅱ回短答式試験を合わせた年合計の合格者と合格率の推移は以下のとおりです。
合格者数は、H28年が1,501人、H29年が1,669人、H30年が2,065人と大幅に増加していることが見てとれます。
また合格率もH28年が14.7%、H29年が15.2%、H30年が17.3%と年々合格率も上昇していることが見てとれます。
公認会計士を目指すなら今がチャンス
不正を発見できなかった東芝問題を契機に、各監査法人は監査の質の向上に生き残りをかけて取り組んでいます。
また日本中で働き方改革が叫ばれており、この流れは監査法人にも押し寄せています。
従来であれば、職員に残業をさせることで、監査の質の向上を図っていたのでしょうが、働き方改革が叫ばれている中、このような働き方は社会的に認められていません。
そこで各監査法人は職員数を増加させることによって、この難局を乗り越えようとしています。
また監督官庁である金融庁も、監査法人がこのような状況にあることは十分に承知しており、公認会計士監査制度を維持するために、公認会計士の数を増やそうとしています。
今回の平成30年第Ⅱ回短答式試験の結果を見ても、金融庁の思惑が透けて見えます。
公認会計士になりたい人は、このチャンスに乗り遅れないようにして、公認会計士になるようにしてください。
なぜ今がチャンスなのか、もっと知りたい人はこちらの記事もどうぞ。

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