平成31年公認会計士 第Ⅱ回短答式試験の結果 潮目は変わったのか

令和元年(平成31年)公認会計士 第Ⅱ回短答式試験の合格発表がありました。

 

平成31年公認会計士試験第II回短答式試験の合格発表について

 

ここ数年で最も願書提出者数が多かったため、合格者数の大幅増加が見込まれていたのですが、思ったほど合格者数は伸びなかったようです。

 

これは、ここ数年合格者数が増加していた潮目が変わったことを意味するのでしょうか。

データ分析を通じて、検証してみたいと思います。

試験結果の概要

試験結果の概要は以下のとおりです。

願書提出者数(人)

うち欠席者(人)

うち短答式試験免除者数

9.531

1,941

1,986

答案提出者数(人)5,604
合格者数(人)709
合格率(%)12.7%
ボーダーライン(%)63%

管理会計論の難易度が引き続き高かったことなどが影響し、ボーダーラインは63%に留まっています。

これは平成27年第Ⅰ回試験以降、最低水準だった前回第Ⅰ回試験と同水準であり、試験問題の難易度が引き続き高かったことを表しています。

合格者数の推移

ここ平成28年以降の短答式試験の合格者数と合格率の推移は以下のとおりです。

上記グラフのとおり、ここ数年、合格者数では第Ⅱ回試験は第Ⅰ回試験を上回ったことがなく、常に第Ⅰ回試験を下回っています。

また合格率についても平成30年試験を除いて、第Ⅰ回試験の方が合格率が高い傾向が続いており、今回の令和元年(平成31年)試験でも同様の傾向がみられます。

 

H28ⅠH28ⅡH29ⅠH29ⅡH30ⅠH30ⅡH31ⅠH31Ⅱ
短答合格者数863人638人1,194人475人1,090人975人1,097人709人
各年合計1,501人1,669人2,065人1,806人
短答合格率15.8%13.5%19.7%9.7%16.6%18.2%16.6%12.7%
ボーダーライン67%66%71%64%70%64%63%63%

 

第Ⅰ回短答式試験と第Ⅱ回短答式試験を合わせた年合計の合格者と合格率の推移(属人ベース※)は以下のとおりです。

※属人ベースとは、第Ⅰ回短答式試験及び第Ⅱ回短答式試験のいずれにも願書を提出した受験者を名寄せして集計したデータのこと

 

各回の合格者数、合格率の増減はあったものの、年度別に見ればここ数年、右肩上がりの増加傾向が続いていました。

ところが今回の令和元年(平成31年)試験では、前回平成30試験と比べて合格者数は259名の減少、合格率は3.1ポイントの減少となっています。

 

これは合格者の増加が続いてた公認会計士試験の潮目が変わったことを意味するのでしょうか。

私はこの結果だけをもって、チャンスだった公認会計士試験が、合格しにくくなったと判断するのは時期尚早だと考えています。

 

確かに前回平成30年試験との比較では合格者数、合格率ともに低下しています。

ところが平成25年以降直近7回の試験結果では、最多だった前回平成30年試験に続く第2位の合格者数、合格率であり、引き続き公認会計士になるチャンスが続いていると言えます。

とはいえ、米中の貿易摩擦やイラン情勢の悪化など世界経済の先行きは不透明感を増していますので、経済環境の影響を色濃く受ける公認会計士試験においても、いつトレンドが変わってしまってもおかしくありません。

公認会計士になりたいと思っている人は、このチャンスを逃さず、できるだけ早く合格を勝ち取るようにすべきだと思います。

このチャンスに乗り遅れないように

不正を発見できなかった東芝問題を契機に、各監査法人は監査の質の向上に生き残りをかけて取り組んでいます。

また日本中で働き方改革が叫ばれており、この流れは監査法人にも押し寄せています。

従来であれば、職員に残業をさせることで、監査の質の向上を図っていたのでしょうが、働き方改革が叫ばれている中、このような働き方は社会的に認められていません。

 

そこで各監査法人は職員数を増加させることによって、この難局を乗り越えようとしています。

 

また監督官庁である金融庁も、監査法人がこのような状況にあることは十分に承知しており、公認会計士監査制度を維持すべく試験合格者の数をコントロールしています。

 

公認会計士になりたい人は、このチャンスに乗り遅れないようにして、公認会計士になるようにしてください。

 

 

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