公認会計士の合格率や難易度 他の士業との比較も なりたい人は必見!

公認会計士は医者・弁護士などと並ぶ国家資格で、経済分野の頂点に位置する国家資格です。

そのため司法試験と並ぶ難易度の高い国家試験と一般的には言われています。

 

でも実際のところ、どれくらい難易度の高い試験なのでしょうか。

また最近は合格しやすくなっているといわれていますが、本当のところはどうなのでしょうか。

 

今回は公認会計士試験の合格率や難易度のリアルについて、書いてみたいと思います。

公認会計士試験の合格率、難易度

そもそも公認会計士試験は、短答式試験と論文式試験の二段階の試験となっています。

以下では、短答式試験の合格率と難易度、論文式試験の合格率と難易度、試験全体の合格率と難易度のそれぞれを見ていきます。

短答式試験の合格率、難易度

短答式試験は12月と5月の年二回実施されています。

ここ数年の短答式試験の合格者数と合格率の推移は、以下のとおりです。

 

 

合格率は、合格者を答案提出者で除することによって算定しています。

 

平成25年から平成29年の試験では、12月に実施される第Ⅰ回短答式試験の方が、合格率が高い傾向が続いていましたが、平成30年の試験では、第Ⅱ回短答式試験の合格率が第Ⅰ回の合格率を上回っています。

 

また各回ごとに合格率をみると、平成26年5月の8.2%から平成28年12月の19.8%まで幅があるように見えますが、年度ごとに見ると以下のとおり、合格率は20~25%の間で安定しています。

 

 

平成30年の短答式試験では、合格率は25%を超えており、答案提出者の4人に1人が合格しています。

学習を始めて間もない人や合格レベルにない人も多く受験していることを考えると、実際の合格率はもっと高いと考えて問題ありません。

 

そもそも短答式試験は、論文式試験の受験者を絞り込み、採点の精度を上げるために導入された試験なので、論文式試験に進むに足る基礎知識さえ習得していれば、合格可能で、難易度はそれほど高いものではありません。

論文式試験の合格率

上記の短答式試験に合格した者と短答式試験の免除者が論文式試験に進みます。

その論文式試験の各年度ごとの合格者数と合格率は以下のとおりです。

 

 

合格率は、合格者数を論文式試験受験者数で除することによって、算定しています。

 

論文式試験は難易度が高いイメージを持たれている方が多いと思います。

でも実際のところ、毎年の合格率は30%から35%の間で推移しており、論文式試験受験者の3人に1人が合格しているのが事実です。

 

論文式試験の受験者は、短答式試験の合格者や免除者なので、その中でさらに勝ち上がるのは、簡単なことではありませんが、世間一般に言われているほど、難易度の高いことでもありません。

試験全体の合格率

平成30年に実施された公認会計士試験では、11,742人が受験願書を提出し、そのうち1,305人が合格を勝ち取っており、その合格率は11.1%となっています。

平成23年には6.5%まで落ち込んだ合格率ですが、近年は11%台と高い合格率で推移しています。

 

 

合格者数についても、平成27年には1,051人まで落ち込んでいましたが、東芝事件をきっかけとした監査業界での会計士不足を解消するために、近年は増加傾向にあります。

 

世間一般では司法試験と肩を並べる程、難易度の高い試験と言われていますが、近年は比較的高い合格率で推移しており、難易度が下がっていることが見てとれます。

税理士試験の難易度との比較

税理士試験は「会計学に関する科目」と「税法に関する科目」で実施される試験ですが、共通する試験科目で比較すると、公認会計士試験の方が「質」の面で難易度が高く、税理士試験の方が「量」の面で難易度が高いと言えます。

 

公認会計士試験の財務会計論と税理士試験の簿記論を比べると、出題範囲は公認会計士試験の方が広く、また思考力や応用力を問う問題が多く出題される傾向があります。そのため「質」の面では公認会計士試験の方が難易度は高いと言えます。

 

一方で出題される問題量の多さは、税理士試験の簿記論の方が多く、解答のスピードが重視されるため、より多くのトレーニングが必要になります。そんため「量」の面では税理士試験の方が難易度は高いと言えます。

 

公認会計士になれば、税理士にもなれることを考えると、同じ目指すなら、公認会計士の資格が断然お勧めです。

日商簿記検定一級の難易度との比較

日商簿記検定とは、日本商工会議所および各地商工会議所が実施する検定試験のうち、簿記に関する技能を検定するもののことをいい、合格の難易度は、それなりに高いといわれています。

 

ただ合格までの総学習時間はおよそ500時間と言われていますので、公認会計士の2,000時間に比べると短時間での合格が可能です。

 

一級の検定試験は、商業簿記、工業簿記、会計学、原価計算の各試験科目から出題され、公認会計士試験の財務会計論および管理会計論の出題範囲と重複しています。

ただし公認会計士試験の方が、質・量ともに日商簿記検定以上のものが出題されます。

 

これらのことから、日商簿記検定一級の難易度は、公認会計士試験ほど高くはなく、あくまで公認会計士や税理士などの国家資格への登竜門として位置付けられています。

弁護士の難易度との比較

弁護士になるためには、ロースクールに行くか、予備試験に合格するかして、受験する司法試験に合格する必要があります。

 

この司法試験の合格率は、ロースクール出身者で20%程度、予備試験合格者で70%程度となっています。

 

この数字をみると予備試験ルートで受験すれば司法試験に合格しやすいように見えますが、予備試験の合格率は3%程度とかなり低く、予備試験ルートでの司法試験合格はかなりハードルが高いものとなっています。

 

また予備試験に合格するための学習時間は、最低でも3,000時間以上、人によっては10,000時間は必要と言われており、公認会計士よりも多くの時間を必要としています。

 

これらのことを考えると、弁護士の資格が最難関の国家資格であると言われていることもうなずけます。

必要な総学習時間は2,000時間以上

公認会計士試験では、専門学校の授業で取り扱った論点を取りこぼすことなく、確実に回答できるようにすることが重要です。

 

従って、仮に専門学校の授業を3時間受けたとすると、それ以上の時間を割いて、授業の内容をしっかり復習することが必要となります。

 

初学者であれば専門学校の授業だけでも200コマ以上あり、答練を受ける時間と合わせるとおおよそ1,000時間くらいになります。

これ以上にかけて、授業や答練の内容を復習することになりますので、公認会計士試験に合格するためには、最低でも2,000時間以上の時間をかけて学習することが必要となります。

大学受験の経験があれば、十分合格を狙える試験

もしあなたが勉強嫌いで、これまで大学受験などでまとまった学習経験がないのであれば、合格を勝ち取るのは難しいかもしれません。

 

でも大学受験で、まとまった学習時間に耐えてきた経験があるならば、公認会計士試験に合格するのは決して夢ではありません。

 

一日に何時間も机の前に座り、学習することは簡単なことではありません。

途中で何度も心が折れそうになる時もあります。

 

大学受験の時も同じだったと思います。その時、その苦痛に耐えることができたあなたなら、公認会計士になれる可能性は十分にあります。

 

 

あるいは、もしあなたが活字嫌いで新聞や雑誌の文章を読むのが苦痛であれば、合格を勝ち取るのは難しいかもしれません。

 

学習は専門学校のテキストなどを利用して行います。そのため、テキストを何度も読み返して内容を理解する必要があります。

文章を読むことに苦痛を感じないならば、公認会計士試験に合格するのは決して夢ではありません。

 

求められる能力は、テキストを一読して内容を理解する能力ではありません。テキストを何度でも良いので、読み返して内容を理解する能力です。

あなたが活字嫌いでなければ、公認会計士になれる可能性は十分にあります。

 

公認会計士になりたいと思っているけど、難易度が気になって、学習を始められないのなら、過去の自分を振り返ってみてください。

過去に大学受験を経験されているなら、公認会計士試験で必要とされる基礎学力は十分に備わっています。

公認会計士になるための最短ルート

昔に比べ合格率が上がっている現在は、公認会計士になりやすくなっています。

 

とはいえ、経済分野の頂点に位置する公認会計士の資格ですので、何もせず公認会計士試験に合格できるわけではありません。

 

公認会計士になるためには、努力を積み重ねることが必要です。

 

でもがむしゃらに努力をしたからといって、誰もが公認会計士になれるわけではありません。

いくら努力してもその方向性が間違っていたら、いつまでたっても公認会計士になることはできません。

 

公認会計士になるためには、「正しい」努力を行うことが必要です。

 

何が「正しい」努力なのかは、以下の記事で説明しています。

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