公認会計士試験の受験資格に年齢制限はありません。
何歳の方でも公認会計士試験を受験することは可能です。実際に平成29年度公認会計士試験では60歳から65歳までの方がお一人合格されています。
年をとると記憶力が低下し、気力も低下するものなのですが、60歳を超えて公認会計士試験に合格するのはすごいことだと思います。
でも60歳は一般企業だと定年を迎える年齢です。なので、このようなケースは特殊なケースだと捉えるべきなのでしょう。
では合格後のキャリア形成を考えて、いったい何歳までに試験に合格すべきなのでしょうか。
若ければ若いほどチャンスは多い
公認会計士に必要とされる知見は、公認会計士試験に合格しただけでは十分ではありません。
試験合格後に様々な業務の経験を積むことによって、公認会計士の能力を高めていくことになります。
そのため年齢が若いほど、たくさんの経験を積むチャンスがありますので、キャリア形成の面では有利です。
公認会計士登録には実務経験が必要
公認会計士になるためには試験合格後、3年間の「実務補習」を受けるとともに、2年間の「業務補助」を行う必要があります。
「業務補助」は1年につき2以上の監査証明業務に従事することによって、要件を満たすことになります。
また一般企業で原価計算その他の財務分析に関する事務に従事することや、金融機関等で貸付け、債務の保証その他これらに準ずる資金の運用に関する事務に従事することでも、要件を満たすことが可能です。
いずれにしても監査法人、会計事務所、一般企業、金融機関等への就職が前提となりますので、あまり年齢が高くなる前に試験に合格しておきたいところです。
20代が理想、遅くても30代前半までには合格しておきたい
ほとんどの試験合格者は、監査法人からキャリアをスタートさせます。
これは監査法人に就職することによって、公認会計士の独占業務である「監査」を経験しやすいためです。
監査法人への「入りやすさ」は、年度によって異なります。過去には監査法人の求人数が減り、就職が難しい時期もありました。
しかしながら現在の監査法人は、生き残りをかけて監査品質の向上に取り組んでいる一方で、働き方改革も迫られていることもあり、空前の人不足に直面しています。
従ってある程度年齢が高い人でも就職しやすい状況が続いています。
とはいえ30代になると+αが求められることになりますので、可能な限り20代での合格を目指すべきです。
+αの能力があれば30代でも不利にならないケースも
年齢が高くなるほど、監査法人への就職では不利になります。
しかしながら+αの能力があれば、採用されやすくなります。
金融機関や証券会社での勤務経験や語学力、ITや税務スキル、コンサルティング経験など公認会計士業務において相乗効果があると思われる+αの能力がある場合は、年齢はあまり関係ありません。
短期決戦で挑むべき
試験への合格は、その後のキャリア形成のスタートにすぎません。
何歳で学習を始めたとしても可能な限り短期間で合格を勝ち取り、1年でも早く公認会計士としてのキャリアをスタートさせることが重要です。
公認会計士を目指すなら、最短ルートで目指しましょう。
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