いよいよ平成30年の公認会計士試験の合格発表が近づいてきました。
そこで合格を勝ち得た人は、次は監査法人の採用面接に進むことになります。
現在はまだまだ売り手市場なので、それほど苦労なく意中の監査法人へ入ることができると思います。
でもまったく準備せずに採用面接をクリアできるほど甘くはないので、採用面接を受ける場合は、この記事を読んでしっかり対策を講じてもらえればと思います。
平成30年公認会計士試験の合格発表
平成30年公認会計士 論文式試験の合格発表は、平成30年11月16日(金)に予定されています。
例年、合格発表は以下の三通りの方法で行われます。
【掲示】
公認会計士監査審査会及び各財務局等において、「受験番号」及び「氏名」が掲示されます。
今回の論文式試験は、平成30年11月16日(金) 9:00~17:00に掲示される予定です。
【インターネット】
公認会計士監査審査会Webサイトに「受験番号」が掲載される予定です。
掲載開始は、平成30年11月16日(金)9:00に予定されています。
【官報公告】
官報において「受験番号」及び「氏名」が公告される予定です。
試験結果が公告される官報は平成30年11月21日(水)に発売予定です。
合格された方は、記念にご自身の名前が記載された官報を購入するのも良いと思います。
全国の官報販売店は左記リンク先で確認してください。
合格発表後に面接予約(本エントリー)が必要
合格発表後、各監査法人のサイト上で本エントリーして、採用面接の申し込みを行うことになります。
夏イベントに参加して、監査法人の絞り込みができているなら、その監査法人にエントリーするようにしましょう。
また絞り込みができていないようなら、各監査法人が開催している秋イベント(法人説明会等)に参加して、エントリーする監査法人を絞り込みましょう。
なお本命の監査法人に内定をもらえるとは限りませんので、本命のみならず予備も含めてエントリーするようにしましょう。
なお夏イベント等に参加してプレエントリーが済んでいる方は大丈夫ですが、プレエントリーが未了のは、本エントリー前にプレエントリーしておくようにしてください。
■新日本有限責任監査法人のプレエントリー
■PwCあらた有限責任監査法人のプレエントリー
夏イベントに参加していないなら秋イベントに参加しよう
試験の手ごたえがあまりなかったことから、夏イベントに参加しなかった方が、思いがけず合格を勝ち取ることもよくある話です。
他の受験生はとっくに就職活動をスタートさせていますので、急いでキャッチアップっするようにしてください。
監査法人の法人説明会は夏に盛大に開催されるのですが、規模は小さいながら合格発表後にも各監査法人で開催されます。
もし試験に合格したけれど夏イベント(法人説明会)に参加していないなら、慌てず各監査法人の定期採用サイトを確認して、秋イベントに参加するようにしてください。
監査法人が求める人材像
監査法人では以下のような人材を欲しいと考えています。
採用面接では、これを意識してしっかり質問等に答えるようにすれば意中の監査法人にはいることはそれほど難しいことではありません。
なので監査法人が求める人材像をしっかり理解して、採用面接に挑むようにしてください。
新しいことにチャレンジする積極性
監査の品質問題や働き方など、さまざまな課題が山積する監査法人ですが、日本経済のインフラとして機能すべく、社会から常に時代にあった変革を求められています。
その監査法人で働く職員にも、変革を起こすべく、単に与えられた仕事をこなすだけでなく、全体の目標を達成すべく何をやるべきかを、自ら考え、新しいことにチャレンジする積極性が求められています。
面接においても採用担当者はあなたの積極性をチェックしています。仕事に対する積極性をしっかりアピールするようにしましょう。
過去にとらわれない柔軟性
監査は監査基準や各監査法人のマニュアルに従って実施されますが、監査手続は形式的なものではありません。
企業を取り巻く経営環境は毎年激しく変化しています。
このような経営環境にさらされている企業の監査を行うにあたっては、決められた手続きを機械的に実施するだけでは足りず、柔軟な対応が求められます。
今までのやり方に固執せず、状況に応じて柔軟に思考や行動を変化させる力が求められています。
面接において、採用担当者はあなたの柔軟性もチェックしています。仕事に対する柔軟性もしっかりアピールするようにしましょう。
高いコミュニケーション能力
監査は一人で行うものではなく、監査チームで協働して実施します。
また被監査会社の経理担当者に対して、さまざまな質問を行ったり、資料をお願いして監査手続を進めていきます。
そのため監査法人は、採用する人材に対して高いコミュニケーション力を求めています。
面接では、相手の話に真摯に耳を傾け、相手の立場を理解し、問題解決に向けて双方向の対話を行えることをしっかりアピールしましょう。
面接担当者に一緒に働きたいと思わせることができれば、採用されることは間違いありません。
将来性を感じさせるポテンシャル
企業は常に成長することを求めらており、監査法人も例外ではありません。従って監査法人でも監査法人自身の成長に貢献できる人材を求めています。
とはいえ定期採用においては即戦力を求めているわけではありません。
業務を通じてさまざまな経験を積む中で、法人の成長に資するような「強み」を発揮し、成長をけん引するようなポテンシャルを感じさせることができれば言うことはありません。
あらかじめ話すことを考えておこう
監査法人の面接を受けたことがある人ならイメージしやすいのですが、初めての人はなかなか勝手が分からないと思います。
でもがんばってイメージして、典型的な質問に対する答えは、予め準備しておくようにしましょう。
以下のような質問は、典型的な質問だと思いますので、監査法人が求める人材像に沿った回答を準備しておくようにしましょう。
- 公認会計士を目指した理由
- 当法人を志望した理由
- あなたの強みと弱み
- 入所後、どんな仕事をしたいと思っているか
このときに注意が必要なのは、答えに一貫性を持たせることです。
個別の回答がどれだけ優れていても、各質問の回答に一貫性がなければ、採用担当者の信頼は得られません。
監査法人の採用担当者の印象を操作するのは難しくない
監査法人の採用活動は、部門ごとの採用担当者が中心になって行います。
入所して1、2年程度のスタッフとマネージャークラスの職員、そして採用担当のパートナーたちが中心になって採用活動を行うのですが、実はこの人たちは採用に関しては素人同然です。
良い人材を採用しようと専門部署で年中採用の準備を行っている一般事業会社の採用担当者に比べると、にわか採用担当であることは否めません。
それだけに面接を受ける側としては、対応は容易です。
上記の監査法人が求める人材像をしっかり理解して、想定される質問に対する答えを自分の言葉で語れるように準備さえしておけば、入りたい監査法人に入ることは、それほど難しいことではありません。
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