※ 当サイトでは記事内にプロモーションを含んでいます

公認会計士の年収のリアル 現役会計士が全部ぶっちゃけちゃいます

公認会計士試験は司法試験にも並ぶ難関試験であるといわれており、合格するのは簡単なことではありません。

 

では苦労して公認会計士になった後、どれくらい稼げるものなのでしょうか。

 

お金の話なので、知り合いの公認会計士に向かって聞いても、なかなか本当のことは話してもらえないのが通常です。

 

でもこれから公認会計士を目指す人にとっては、重要なことだと思いますので、今回はぶっちゃけたいと思います。

 

この記事を読めば、公認会計士の年収のすべてが分かります。

監査法人勤務の公認会計士の年収

監査法人に入り7、8年もすればマネージャーに昇格するのが一般的です。

監査法人に入所したころは年収500万円くらいなのですが、マネージャーになるころには1,000万円を超える人が出てきます。

若くして公認会計士試験に合格した人は、20代で1,000万円を手にする人もいます。

 

全給与所得者のうち20代で1,000万円以上の年収を得ている人は、全体の0.3%しかいません。

また30代で1,000万円以上を得ている人でも1.8%しかいません。

 

難関試験に合格した公認会計士は、年収の面で見れば、上位1%に入っていると言えます。

 

以下では監査法人内の役職別に年収を解説していきます。

スタッフ

監査法人に入所して3、4年目くらいまではスタッフと呼ばれる職位に就きます。

スタッフの平均的な給与月額は額面で33万円程度です。それに年二回から三回もらえる賞与を足すと年収では、おおよそ500万円程度になります。

給与月額 給与年額 賞与年額 年収
額面 33万円 396万円 100万円 496万円
社会保険等 6万円 72万円 20万円 92万円
手取り額 27万円 324万円 80万円 404万円

 

一般の事業会社では、新卒者の平均年収は200万円から250万円ですので、公認会計士は新人からその倍の給料をもらっていることになります。

 

またスタッフの頃の残業代は1時間当たり3,000円から4,000円程度になるので、繁忙期に残業が多かった人は、後でまとまった残業代が入ります。

その残業代で自分へのご褒美と称して、繁忙期ごとに高価な腕時計を購入するスタッフもいるくらいです。

シニア

監査法人に入所して3、4年すると、シニアと呼ばれる職位に昇進します。

シニアの平均的な給与月額は額面で45万円くらいで、それに賞与を足した年収では、おおよそ700万円程度になります。

給与月額 給与年額 賞与年額 年収
額面 45万円 540万円 150万円 690万円
社会保険等 10万円 120万円 30万円 150万円
手取り額 35万円 420万円 120万円 540万円

 

また規制がゆるかった頃は、残業が多ければシニアでも年収が1,000万円を超えることもありました。

でも今は働き方改革が叫ばれて、残業時間の上限が設けられていますので、残業代で年収が1,000万円を超えるようなことは少なくなっています。

マネージャ

監査法人に入所して7、8年が経つ頃には、マネージャと呼ばれる管理職に昇進します。

マネージャの平均的な給与月額は額面で60万円くらいで、それに賞与を足した年収は、おおよそ1,000万円程度になります。

給与月額 給与年額 賞与年額 年収
額面 60万円 720万円 250万円 970万円
社会保険等 15万円 180万円 50万円 230万円
手取り額 45万円 540万円 200万円 740万円

 

マネージャは管理職ですので、残業代はなくなります。その代わり、評価の高いマネージャは、たくさんの賞与がもらえます。

特に営業が得意で、多くの新規業務獲得に貢献するような人だと、年間の賞与総額が500万円を超える場合もあります。

 

シニアまでは年次ごとにほぼ横並びだった給与ですが、マネージャになる頃には評価にってそれなりの差がつくようになっています。

シニアマネージャ

シニアマネージャはパートナー候補生で、クライアントからもそのように見られます。

 

早い人で入所後10年くらい、平均的には12年くらいでシニアマネージャに昇進します。

 

シニアマネージャの平均的な給与月額は額面で75万円くらいで、それに賞与を足した年収は、おおよそ1,200万円程度になります。

給与月額 給与年額 賞与年額 年収
額面 75万円 900万円 300万円 1,200万円
社会保険等 20万円 240万円 80万円 320万円
手取り額 55万円 660万円 220万円 880万円

 

上記はあくまで平均的なシニアマネージャの年収で、パートナー以上に新規業務を獲得してくるような人なら、パートナーの年収を超えることもあります。

パートナー

新規に登用されたパートナーの年収は1,500万円程度です。

パートナになれば報酬は年俸制になり、昇進時に出資した出資金に対する配当も受け取れるようになります。

 

一方でパートナーは成果主義の色彩が強くなり、新規業務の獲得が苦手なパートナーは年収もあまり伸びません。

反対に営業が得意な社員は、新規業務の獲得に比例して年収は伸びていきます。

 

そして監査法人の経営幹部である理事クラスになれば、年収は3,000万円から4,000万円となり、理事長まで昇りつめれば年収は5,000万円以上にもなります。

福利厚生はほとんどない

高収入が望める監査法人での勤務ですが、金銭面での福利厚生はほとんどありません。

一般事業会社では当たり前にある住宅手当や家賃補助といった制度は、多くの監査法人にはありません。

 

少し前までは、家賃補助や残業時の夕食代を支給してくれるところもあったのですが、リーマンショック後の業績が落ち込んだ時に、それらの制度を廃止してしまった監査法人がほとんどです。

 

その分、給与として支払っているということのようです。

年収に男女差はない

監査法人は専門家集団であり、その中で働く男女に差別は一切ありません。

従って性別を理由にした年収の格差などはありませんので、女性でも安心して働くことができる職場です。

他のキャリアを選んだ公認会計士の年収

公認会計士のキャリアプランは監査法人勤務だけではありません。

監査法人で一定期間勤務した後、さまざまなキャリアプランが準備されています。

 

以下では監査法人以外のキャリアプランを選んだ公認会計士の年収について、見ていきたいと思います。

独立開業

監査法人を退職し、独立開業した場合、年収にはかなり幅があります。

 

顧客獲得に苦労している人だと年収は300万円ということもありますし、サービス領域を広げ、新規顧客の獲得に成功した人だと、1億円以上の年収を得ることもあります。

 

独立開業した場合は、すべては自分の能力次第となり、顧客に信用してもらい、多くのクライアントを抱えるようになれば、監査法人で理事長を務める以上の年収を得ることも可能です。

一般事業会社

監査法人を退職した後、一般事業会社に入る公認会計士もいます。

 

この場合、どのようなポジションで一般事業会社に入るかによって、年収は異なってきます。

 

例えば、経理や財務の要員として一般事業会社に入るならば、資格手当などを加味しても監査法人勤務のシニアスタッフ程度の年収になることが多いようです。

 

一方でそれまでのキャリアを買われ、経営幹部として一般事業会社に入るような場合は、監査法人勤務のパートナー以上の年収を得ることも可能です。

コンサルタント

一定期間、監査業務を経験してきた公認会計士がコンサルタントに転身することもよくあることです。

 

コンサルタントに転身した公認会計士の年収は、新規業務の獲得量によって幅があります。

 

コンサルタントは、クライアントのコンペティションに参加して、新規業務を獲得したり、クライアントに営業提案を行って新規業務を獲得したりします。

この営業活動の巧拙によって、年収にはかなりの幅が生じます。

 

多くの新規業務を獲得できる有名なコンサルタントになることができれば、3,000万円以上の年収も夢ではありません。

公認会計士の生涯年収

監査法人でパートナーになり、60歳の定年まで勤務した場合、生涯年収は6億円を超えるような金額となります。

一般的なサラリーマンの生涯年収は2.7億円程度ですので、倍以上の生涯賃金を得ることができます。

 

また独立開業していれば、定年はありませんので、働きたいだけ働くことができます。

がんばり次第では、生涯年収が10億円を超えることも夢ではありません。

他の士業の年収との比較

弁護士の年収

弁護士の平均年収は1,200円程度で、公認会計士の平均年収よりも高額となっています。

弁護士になるための司法試験予備試験は、最難関の試験と言われていますので、それに見合った年収を得ていることになります。

 

一方で1,200万円はあくまでも平均であり、国際法務など強みをもった弁護士は数千万円の報酬を得ているようで、実力によって年収に差があるのは、公認会計士と同様です。

医師の年収

勤務医の平均年収は1,700円程度であるのに対して、開業医の平均年収は2,500万円となっています。

医師も年収の面では公認会計士を大きく上回っています。

 

ただ医師が開業する場合は、一般的に数千万円の開業資金が必要になり、診療科によっては1億円以上の開業資金が必要になることもあります。

一方で公認会計士が開業する場合、必要なものはパソコンや什器くらいですので、開業資金は医師に比べるとずっと安く抑えることが可能です。

税理士の年収

会計事務所や税理士法人に勤務する税理士の平均年収は700万円程度です。

ただ大手の税理士法人に勤務し、国際税務を扱えるような知識と経験があれば、2,000万円を超えるような年収を得ることも可能です。

 

また独立開業した場合も、がんばり次第で3,000万円以上の年収を得ることも可能ですし、1億円以上の収入を得ることが可能な点は、公認会計士と同様です。

公認会計士の暮らしぶり

同世代の一般的なサラリーマンの倍以上の年収を稼いでいる公認会計士の暮らしぶりはどのようなものでしょうか。

 

以下では公認会計士に暮らしぶりの一端を紹介したいと思います。

住まい

公認会計士は年収が高いため、住居費に回せる金額にも余裕があるのが一般的であり、住みたいところに住んでいる人が多いです。

 

スタッフやシニアスタッフの頃は、日替わりで異なるクライアントへ訪問することになりますので、交通の便が良いターミナル駅のそばのマンションを借りて住んでいる人が比較的多いです。

 

また公認会計士は金融機関からの信用も高いので、一般のサラリーマンには組めない金額の住宅ローンを組むことも可能です。

夫婦で公認会計士として働いている場合などは、1億円近いタワーマンションの高層階の部屋にすんでいるような人もいます。

地方都市では車は必需品なのですが、交通網が発達した東京では、車がなくても特に不便はありません。

そのため東京での世帯ごとの車の所有率は45%程度に留まっているのですが、私が知る限りでは、東京在住の公認会計士の7割以上が車を所有しているように思います。

 

また公認会計士には外車好きが多いです。

マセラティやフェラーリに乗っている公認会計士を見たことはありませんが、アウディやボルボ、フォルクスワーゲン、BMWに乗っている人は意外と多いように思います。

 

公認会計士は収入が高いため、それだけ余裕があるということだと思います。

持ち物

公認会計士は、かばんや時計、スーツや靴などに気を使う人が多いです。

 

特にパートナーともなれば、一流の経営者に会う機会も多く、身につけるものにも気を配っている人が多いです。

 

仕事のために必要ということもありますが、自分が持つものについて、こだわれるくらいには生活に余裕があるということだと思います。

公認会計士になるためには

高い年収を得ることができる公認会計士ですが、公認会計士になるためには、難関試験に合格しなければなりません。

 

でも合格者が増えている今は公認会計士になるチャンスです。

 

最短ルートで公認会計士になる方法を以下の記事でまとめていますので、公認会計士になりたいと考えている人はこちらの記事も併せて読んでみてください。

競争試験である公認会計士試験に最短ルートで合格する勉強法とは
公認会計士試験ではここ数年、合格率が高止まりしている状況です。 公認会計士になりたい人は、今がチャンスです。 でも先日合格発表があった短答式試験では、未だ高い合格率を維持しているものの、前回試験よりは合格率が低下しており、いつ潮目が変わって...

コメント