大学を卒業して会社へ入り、7年、8年働くと30歳になります。
普通なら仕事が、どんどん面白くなってくるのが、30代です。
でもこの記事を見つけたあなたは、今の仕事に満足していないのかもしれません。
30代のあなたは、定年退職を迎えるまで、まだ30年以上働かなくてはなりません。
30年は大変長い期間ですが、今の仕事を30年も続けることはできますか?
もしかすると公認会計士になれば、今よりもっと楽しい人生が待っているかもしれません。
でも30代で公認会計士を目指す前に、あなたにぜひ知っておいてほしいことがあります。
この記事を読めば、30代で公認会計士を目指す人が、やるべきことが分かります。
年齢別合格者数と合格率
平成30年の公認会計士試験の年齢別の合格者数と合格率は以下のとおりです。
年齢別にみると20歳以上25歳未満の層が最も多く、782名が合格しており、合格率は17.1%となっています。
その次に多いのは、25歳以上30歳未満の層で、295名が合格しており、合格率は12.2%となっています。
一方で30歳以上35歳未満の層は、合格者数123名、合格率6.8%となっており、35歳以上40歳未満だと合格者数51名、合格率4.4%となっています。
30代の合格率は、20代に比べると低くなっていることが伺えます。
記憶力が20代に比べると衰えていると考えられる30代ですが、公認会計士試験では、単純な暗記問題は出題されませんので、合格率の差の原因は、記憶力にあるわけではありません。
20代の受験生の多くは、受験学習に集中できる環境で勉強していると考えられます。
ところが30代の受験生は、仕事をしながら受験している人など、必ずしも受験学習に集中できる環境にはない人の比率が高いと思われます。
そのため20代に比べると合格率が低くなっていると思われます。
このことは、30代でも受験勉強に集中できる環境を作ってやれば、20代と十分互角に戦えることを意味します。
試験合格に必要な学習時間は3,000時間以上
公認会計士になるためには、少なくとも3,000時間以上の学習が必要といわれています。
30代で公認会計士を目指す場合は、この3,000時間もの学習時間をどのように確保するかが問題となってきます。
社会人が公認会計士を目指す場合は、以下のようなタイムスケジュールになるのですが、これを見れば、このような毎日を過ごすことが簡単ではないことが分かっていただけると思います。
公認会計士試験に合格するためには、金融庁が決めた合格者数の枠の中に入らなければなりません。
そのため、公認会計士試験は「競争試験」であるといわれています。
受験学習に集中できる環境で受験している20代に戦いで勝つためには、30代のあなたもまずは、受験学習に集中できる環境を作らなくてはなりません。
仕事を辞めて受験学習に集中することは、リスクでもあるのですが、本当に公認会計士になりたいと考えているなら、仕事を辞めて不退転の決意で、公認会計士を目指すのも一つの方法です。
公認会計士になるための必要なお金
公認会計士を目指す受験生のほとんどは、専門学校に通っています。なので公認会計士を目指すなら、まずはこの学費を用意する必要があります。
学費は専門学校によってさまざまですが、安いところで35万円くらい、高いところで70万円くらいとなっています。
また勉強を始めると、毎日専門学校に通って勉強することになりますので、学費以外にも自宅から専門学校までの定期代も必要になります。
そして朝から夜まで専門学校で学習することになりますので、昼食や夕食も専門学校で食べることになります。
食費を一食500円程度に抑えたとしても、一日で1,000円、年間では30万円以上必要になりますので、これらのお金も準備しておく必要があります。
公認会計士を目指すなら、少なくとも年間100万円程度の資金が必要になりますので、受験勉強を始める前に、これらの資金を準備しておかなければなりません。
合格後は厳しい現実も
多くの受験生は試験に合格した後、実務経験を積むために監査法人へ就職します。
30代の方は、この監査法人への就職でも注意が必要です。
監査法人では、
- 新しいことにチャレンジする積極性
- 過去にとらわれない柔軟性
- 高いコミュニケーション能力
- 将来性を感じさせるポテンシャル
を有している人材を採用したいと思っています。
20代の受験生の場合は、よほどダメでない限り、将来性を買われて、監査法人に入所していきます。
それに対して30代の場合は、将来性だけでは内定をもらうのが難しい場合が多いのが現実です。
でも30代でも英語やIT、税務、金融、営業などのプラスアルファの能力があれば、内定をもらえる場合もあります。
30代で監査法人への就職を考えている方は、自分にプラスアルファの能力があるか、確認してみてください。
また30代の方が、監査法人にうまく入所できた場合でも、若くして試験に合格した20代前半の人が、あなたの先輩になる場合もあります。
もしあなたが年下の先輩から仕事を教えてもらうことを受け入れられないなら、監査法人への就職は考え直した方がよいかもしれません。
監査法人のパートナーだけではない 独立して大成すればよい
公認会計士登録を行うためには、二年以上の実務経験が必要なので、手っ取り早く実務経験の積むことができる監査法人へ最初は入所することをおすすめします。
でも大手監査法人からの内定が、なかなかもらえない場合は、中小の監査法人の門を叩けば、よいと思います。
また監査を実施している会計事務所もありますので、これらの会計事務所に入る方法もあります。
監査法人のパートナーになることは、代表的な公認会計士のキャリアプランの一つですが、公認会計士のキャリアプランはこれだけに限られません。
30代で公認会計士を目指すなら、これまでの経験を活かし、自ら会計事務所を立ち上げるのも面白いかもしれません。
独立して自ら会計事務所を立ち上げて、監査法人のパートナー以上の収入を得てる人は、山ほどいます。
監査法人への就職が難しいようであれば、独立して成功を目指せばよいのです。
最短ルートで公認会計士になる必要がある
公認会計士試験の合格は、公認会計士としてのキャリアのスタート地点でしかありません。
そのため、あとのキャリアを考えると、30代で公認会計士を目指すなら、一年でも早く試験に合格することを考えなければなりません。
競争試験である公認会計士試験では、合否ライン上にいる受験生の半数以上が正答できる問題を取りこぼさないような学習が求められます。
このような学習を行うためには、専門学校の利用は不可欠です。
以下の記事も読んで、最短ルートで公認会計士になるようにしてください。
真剣に取り組めば、初回の試験で合格することも、決して夢ではありません。
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