公認会計士という職業を知るきっかけはさまざまです。
- 人から公認会計士になることをすすめられた
- 職業紹介の冊子で知った
- 知人に公認会計士がいる
- ドラマの出演者が公認会計士という設定だった
偶然にも公認会計士という職業に興味を持ち、なるにはどうすればいいのか知りたくて、この記事にたどり着いたあなたは、この記事を読めば公認会計士になるための方法が分かります。
公認会計士になるために考えなければならないことは、高校生、大学生、社会人では全く異なります。
この記事を最後まで読めば、公認会計士になるために、あなたが考えなくてはならないことが理解できるはずです。
受験資格はなし 誰でも公認会計士になれる
平成17年以前の公認会計士試験では受験資格が設けられており、一次試験合格者や大学卒業者等しか受験できませんでした。
しかしながら平成18年に試験制度が大きく変わり、現行試験制度では、受験資格はすべて撤廃され、何らの制限も設けられていません。
従って、現行試験制度では、誰でも公認会計士試験を受験することが可能です。
特別な例ですが、16歳で公認会計士試験に合格した高校生もいるのですが、これも受験資格が撤廃されたため実現した快挙だと思います。
会計士に最年少合格 16歳「とにかくうれしい」(日本経済新聞電子版2010/11/16)
受験資格についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事でまとめていますので、こちらも読んでみてください。

まずは公認会計士試験に合格しよう
年二回実施の短答式試験に合格すると年一回実施の論文式試験を受験できるようになり、この論文式試験に合格すれば、晴れて公認会計士としての一歩を踏み出すことになります。
短答式試験はマークシート方式による五肢択一式問題として出題され、財務会計論、管理会計論、監査論、企業法の4科目から出題されます。
また論文式試験は、科目別の論述試験として実施され、会計学(財務会計論、管理会計論)、監査論、企業法、租税法、選択科目(経営学、経済学、民法、統計学から1科目選択)の5科目で実施されます。
公認会計士になるための第一歩は、この公認会計士試験に合格することです。
公認会計士試験について、もっと詳しく知りたい人は、以下の記事でまとめていますので、こちらも読んでみてください。

合格しただけでは、公認会計士にはなれない
試験に合格しただけでは、公認会計士にはなれません。
公認会計士になるためには、3年間の実務補修と2年間の実務経験が必要です。
試験合格後、監査法人等に入所して、公認会計士の下で業務補助をこなしながら、実務経験を積むことになります。
また一般財団法人会計教育研修機構が運営する実務補習所に3年間通いながら、実務補習を受け、最終的に実施される終了考査に合格する必要があります。
この実務補習と実務経験が完了して、晴れて公認会計士になることができるのです。
実務補習所について、もっと詳しく知りたい人は、以下の記事でまとめていますので、こちらも読んでみてください。

高校生が公認会計士を目指すなら
高校生が公認会計士を目指すなら、まずは大学へ進学することをおすすめします。
現在の試験制度では、必ずしも大学進学は必要ありませんが、会計の専門知識しかない薄っぺらな公認会計士にならないためにも、大学へ進学してさまざまな経験を積むようにしてください。
25歳くらいまでに公認会計士試験に合格すれば十分なので、焦る必要はありません。
短期的な視点ではなく、長期的な視点でじっくり取り組むことをおすすめします。
おすすめの大学の学部
どの学部に進んでも公認会計士になることは可能です。
しかし受験生活に突入した後は、毎日、ほとんどの時間を公認会計士試験の受験勉強で使うことになります。
なので、公認会計士の受験勉強をすることによって、大学の単位も取得しやすい経営あるいは商学系の学部へ進学するのがおすすめです。
学部選びについて、もっと詳しく知りたい人は、以下の記事でまとめていますので、こちらも読んでみてください。

合格者が多い大学ランキング
公認会計士試験の合格者が多い大学は以下のとおりです。
【出身大学別平成29年公認会計士試験合格者ランキング】
順位 | 大学 | 人数 |
1 | 慶応義塾大学 | 157 |
2 | 早稲田大学 | 111 |
3 | 明治大学 | 84 |
4 | 中央大学 | 77 |
5 | 東京大学 | 50 |
6 | 京都大学 | 48 |
7 | 一橋大学 | 36 |
8 | 立命館大学 | 31 |
9 | 神戸大学 | 29 |
9 | 専修大学 | 29 |
(出典:公認会計士三田会HPより)
これらの大学はサポート体制が充実していると考えられますので、可能であれば、これらの大学へ進学するのも、一つの方法です。
大学生が公認会計士を目指すなら
公認会計士試験は、一定の点数を取れば合格できる試験ではなく、金融庁が決めた合格者数の枠の中に入らなければ合格できない「競争試験」です。
この競争試験に勝ち抜くためには、合否ライン上にいる受験生の半数以上が正答できる問題を取りこぼさないような受験勉強が必要になります。
このような受験勉強は、多くの受験生が通う専門学校をうまく利用することによって、なしえるものであり、公認会計士になるためには、W(ダブル)スクールは大前提となります。
自分にあった専門学校を見つけて、うまく専門学校を利用して、公認会計士になるようにしてください。
公認会計士試験の受験専門学校については、以下の記事で詳しくまとめていますので、こちらも読んでみてください。

大学2年生の冬に学習をはじめるのがおすすめ
大学2年生の冬から専門学校の会計士講座を受講しはじめると、最短で大学4年生の夏の論文式試験を受験することができ、うまくいけば卒業前に公認会計士の資格を取得することも可能です。
またその後の公認会計士としてのキャリアを考えると、25歳くらいまでに合格することが望ましいのですが、大学2年生の秋に勉強を開始すると、25歳までに本試験受験のチャンスが3回あるのも、おすすめする理由の一つです。
大学2年生の冬以降は以下のような一週間の過ごし方になりますので、それまでに可能な限り多くの大学の単位を取得するようにしつつ、大学生活を思いっきりエンジョイするようにしてください。
そして、もし余力があるようなら、日商簿記一級の学習を先行して行っておくと、その後の公認会計士試験の学習をスムーズに進めることが可能になります。
詳しいことは、以下の記事でまとめていますので、こちらの記事も読んでみてください。


社会人が公認会計士を目指すなら
公認会計士試験に合格するためには、少なくとも2,000時間以上の学習時間が必要であるといわれています。

したがって社会人の方が、公認会計士を目指す場合は、まずこの2,000時間もの学習時間が確保できるか、確認する必要があります。
また受験勉強を始めると、以下のような一週間の過ごし方が必要になるのですが、このような一週間を過ごせるか、確認が必要です。
上記のように一週間を過ごすと、年間で2,340時間(平日5h×5日×52週+土曜10h×52週+日曜10h×52週=2,340h)の勉強時間を確保することが可能なので、十分に合格を狙えるはずです。
ただ受験生の多くは、無職や学生であり、これらの受験生と仕事を続けながら競争して、勝ち抜けることは簡単なことではありません。
受験勉強と仕事を両立させようとして、どっちつかずになるくらいなら、仕事を辞めて不退転の覚悟で受験勉強に集中する選択もあるかと思いますので、よくよく考えることが必要です。
もっと詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しくまとめていますので、こちらの記事も読んでみてください。

まとめ
公認会計士になるには、まず最初に公認会計士試験に合格する必要があります。
試験に合格するために、考えなければならないことは、高校生と大学生、社会人では全く違います。
でもそれぞれに共通して必要になるのは、「公認会計士になりたい」という強い思いと、受験専門学校をうまく利用することです。
今は公認会計士になるチャンスです。
何がチャンスなのかは、以下の記事に書いてありますので、こちらの記事も読んでみてください。

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